☆☆☆セセリーの考える組織開発・第3段階☆☆☆
コラムを最初から読む→ 第1段階「関係の質」を考える
「関係の質」から「思考の質」が整ってきたらいよいよ「行動の質」について考えてみましょう
一般的に組織開発のワークショップを実施するといろいろな発見や気づきが起こります
でも、「今日はすごく良いヒントが得られました!」と、ニコニコ顔で帰っていく参加者の多くが、職場に戻るとすべてなかったかのように元のすすめ方を継続してしまいます
ワークショップでの学びを実際の仕事に活かして行動を変えていくにはどうしたらよいか?
組織開発では、参加者一人ひとりの行動変容を発達の基本だと考えます
セセリーでは、その発達段階を有名な「成功の循環モデル」を参考にして以下のように整理しています
では、今回のテーマ「行動の質」とは何でしょう?
セセリーでは、簡単に「良い習慣」と「良い計画」のふたつに分類しています
まず、「良い習慣」とはどんなことでしょう?
ひとつは計画的に行動する習慣だといえます
成り行き任せで行き当たりばったりの仕事のすすめ方ではミスやヌケモレが発生するのは当然です
次は事前に課題抽出をして作業を始める前にそれをつぶしておく習慣です
時間がないから取りあえずスタート!を繰り返していると、途中で課題にぶつかって大きく手戻りがおきたりしていませんか?
最後に、身に着けるのが一番難しいものが振返りと内省の習慣です
何が良かったから上手くいったのか?
逆に何が問題で上手く進められなかったのか?
こうしたことを振り返り、次の行動に結びつけていくことがとても大切です
でもこれらは、大切だとわかっていてもなかなか変えられないものです
だからこそ、みんなで一緒にチャレンジすることをお勧めするわけです
次に「仕事に関わるプロセス」について考えてみましょう
良い結果を得るためには、計画的な行動が重要なのは当り前です
そして計画的な行動には、基となる「良い計画」が必要です
「良い計画」の主なポイントは以下のように考えられます
・ゴールや目標が明確で達成度を確認できる
・プロセス(段取り)が明確でやることがはっきりしている
・スキルや負荷、設備やツール、予算・人員などのリソース面にも無理がない
・必要にして十分な情報がある
・解決すべき課題が事前にはっきりとしている
・計画全体が見える化されていてチーム全員でそれを客観視できる
・計画の中に振返りプロセスも組み込まれている
こうして「良い計画」をチームで一緒に考えることで「行動の質」が劇的に変化します
またセセリーでは、こうした計画づくりを上司と部下が一緒になって行うことをお勧めしています
経験値の高い管理職の方々やベテランは、つい頭の中で計画を暗算してしまいます
その内容を見える化(筆算)することで、若手や新人にとっては多くの学びを得られる機会となります
「良い計画」づくりを皆で繰り返していけば、それは組織の当り前の進め方となり、「良い習慣」として定着していくわけです
大工さんの世界では昔から「段取り八分」と言われます
段取りがきちんと組めれば仕事は八割がた終わったようなものだ、ということです
ただ、昔気質の親方は見える化してくれませんから、弟子たちは親方の行動を見てそこから段取りのコツや流れを盗め!と言われて育ってきたのかもしれません
現代はどうでしょう?
高度な技能系職種では、技の伝承を見える化したり言語化しにくい面はあるかも知れません
しかし、他の多くの仕事では一緒に計画づくりを考えることは可能なはずです
皆さんの職場では、このような「場」をしくみとしてマネジメントできていますか?
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